1月30日の「主治医が見つかる診療所」は、10歳若返るぞプロジェクト第3弾『体を柔らかくして若返る』
体の柔軟性が、病気やケガはもちろん若さにまで関係していることが、医学的にわかってきた。
体の柔らかさがすべてを良くしてくれる
毎朝のストレッチを続けている南雲吉則医師によると、体の柔らかさは体の若さに直結しているという。
体の柔らかさが、筋肉を柔らかくしてケガを防いでくれるだけでなく、ホルモンの分泌、循環、呼吸、消化、すべてを良くしてくれる。
肩甲骨まわりの筋肉が特に重要
南雲医師が、得に重視している身体の部分が、裏側の筋肉。
上半身でいえば、肩甲骨周りの筋肉。
肩甲骨は多くの筋肉とつながっていて、様々な運動に重要な役割を担っている。
肩甲骨まわりの筋肉が柔らかくなると、姿勢がよくなり、呼吸が改善し、代謝もアップし、若返りにつながる。
肩甲骨の硬さチェック 背中で握手
肩甲骨まわりの筋肉の硬さは、両手で背中で握手しようとすればわかる。
5センチ以内ならOK。5センチ以上はイエローカード、10センチ以上はレッドカード。
スポンサーリンクタオルを使った肩甲骨周りのストレッチ
タオルやハンカチなどを用意する。
(1)タオルを胸の前で持つ
(2)両手を離さずに、頭をくぐらせてタオルを後ろに回して背中を洗うような位置に
つらい場合は、タオルを長めにして持つ。それも難しい場合は、ストッキングを持って行う。
(3)背中を洗うように、タオルを上下に引く
(4)タオルを持ったまま左右をかけて10回ずつ行う
毎日お風呂に入ったときに、タオルで背中を洗えばそれだけでも肩は柔らかくなる。
拝みストレッチ
(1)胸の前で手のひらを合わせる
(2)ゆっくり腕を上げていく
(3)手の平が目の高さより上になったら、左右のひじをつける
(4)手首が目の高さより上に来たら、ひじをつけたまま手を開く
1日5回ほどでOK。
太ももの裏が硬いと腰痛に
続いては、推定患者数は2800万人という腰痛について。
医療の現場では腰痛のの85パーセントが原因不明で、腰痛を持っている人の大部分が、仕方がない、治らないとあきらめている。
多くの腰痛患者を救ってきた八王子スポーツ整形外科の西良浩一先生によると、30代40代でも太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)が硬くなることによって腰痛が起こるという。
太ももの裏が硬いタイトハムになってしまうと、体を前に傾けようとしても筋肉が十分動かず骨盤が動かず腰に負担がかかり痛みを引き起こす。
何気ない悪い習慣が太ももの裏を硬くしてしまう
なぜ、太ももの裏が硬くなってしまうのか?
それは、イスやソファなどに浅く座って背もたれに寄りかかる姿勢。
おへそがひっこんで、骨盤が後ろに傾いた姿勢を続けていると、太ももの裏の筋肉がほとんど使われず、どんどん硬くなっていく。
立位体前屈を行って指先と床の距離を測ってこぶし2つ(15センチ)よりも離れていると、タイトハムで太ももの裏が硬くなっている。
ジャックナイフストレッチ
(1)椅子に浅めにすわる
(2)足は肩幅と同じくらいの広さに
(3)両手で足首を後ろからつかむ
(4)頭を下げて、胸と太ももをつける
(5)お尻をゆっくり上げてひざを伸ばす
胸と太ももがなるべく離れないようにする。
決して無理せず、ひざは伸びきらなくてよい。
1日2回10秒間ずつ行う。
1ケ月で前屈15~20センチ分くらい柔らかくなるそう。
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お尻を柔らかくするストレッチ
クラシックバレエ歴60年以上の、有馬医院院長の蘆田ひろみ先生が、バレエの技法のひとつプリエを応用したお尻の筋肉を柔らかくするストレッチを教えてくれた。
蘆田先生によると、お尻の筋肉が硬くなることが、さまざまな病気につながる。
お尻の筋肉は、体のバランスを取ったり、歩いたりするにも大切だが、現代人は座っている時間が長い。
座っている時間が長いとお尻の筋肉が圧迫され血の流れが滞り、その状態が長く続くとお尻の筋肉は柔軟性を失って凝り固まってしまう。
しゃがむという運動は、ストレッチにも筋トレにもなる。さらに姿勢も良くなり、尿漏れの予防や改善にも役立つという。
お尻のストレッチ・プリエのやりかたは、まず片手をかけられるイスを用意する。
(1)足は肩幅に開き、足先はなるべく外へむけ、手は腰にあてる
(2)そのままゆっくりしゃがんで、ゆっくり立ちあがる
背中をなるべく垂直にするのがポイント。
できる範囲で一番下までしゃがむ。
1日5回程度からでもOK。