3月2日のBS朝日「ザ・インタビュー」に、女子マラソンの有森裕子さんが登場。
有森さんが講演会のときに、陸上競技をするきっかけとして話されていた安藤先生の写真も出てきて、なんだか感動した。
持っているものが悪いんじゃない
「これもできない、あれもできない、なにもかもできない。持っているものが何もない」と言った有森さんに対して、安藤先生は「持っているものが悪いんじゃない。お前が悪いというからお前が悪い」とピシャり。
「自分の持っているものを、もっと良く言ってみろ。そうしたら、自分の武器になるから」という。
「人と違うのは悪くないんだ。お前はお前でいいから、なんでもいいからとにかくがんばってみろ」
小学校5年生のときに、手芸クラブから、このように言ってくれた安藤先生が担当のクラブに入ったが、それが陸上クラブだったという。
がんばったらみんなも応援してくれる
頑張っていたらほめてくれるし、みんなも応援してくれる。
応援してもらえると、自分のパフォーマンスも上がる。
一生懸命なにかをやるというのは、良いエネルギーがどんどんできていく。
こういう単純な良い感覚を、良い感じで感じることができたという。
あきらめない心を中学のバスケ部で
中学には陸上部がなかったので、バスケットボール部に入った有森さん。
自分に「これができる」と思えるものを持てたら、それを全力でやりたいという。
出来ていた自分がいないから、何をやっても前に進んでいる。
やらえてもらえることがないとか、自分の力を試す機会がないのがどれだけ寂しいかわかるから、やれるチャンスがあれば何でもやるという。
スポンサーリンクちゃんとした環境で
日体大のときの教育実習での記録会が、陸上を続ける転機になったという。
練習もしてなくやる気もなかったのに好記録で優勝。
「もし、ちゃんと練習メニューをもらって、ちゃんとした気持ちをもって走ったら、もっと走れるかもしれない」
1回でいいから、そういう環境で走ってみたいと実業団に進むことに進路変更。
贈収賄事件で世間を騒がせていたリクルートに就任する小出監督に、どうしても走りたいと粘った有森さん。
小出監督が「人間はどんなに素晴らしい肩書・実績・才能を山ほど持っていても、次なるステージに対してこうしてやる・ああしてやるというやる気を持っていないと、そんなにいっぱい持っていてもあまり意味ないんだ」と言い、「何もないのに一回も辞めずによくぞここまでやってきた。その根拠のないやる気にとても興味がある」とリクルートに入社することになったという。
もしかしたら贈収賄事件がなければ、メダリストの有森さんはいなかったかもしれない。
「根拠がなくても自信をもってやるべき」みたいなことことを良く聞くが、やる気にも根拠はいらないのか。
最初から根拠のあるものなんてあるほうが稀でもあるわけだし、元気も根拠なしから持つ練習をしよう。