趣味どきっ!「続・体が硬い人のための柔軟講座」の2回目は、腰と股関節周りのお悩み対策。
教えてくれるのは、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一先生。
座りっぱなしの仕事や運動不足で、血行が悪い人におすすめというストレッチが紹介された。
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大臀筋が硬いと腰痛に
股関節覆うようについているお尻の筋肉・大臀筋が、柔軟性を失うと腰痛を引き起こす恐れがある。
人間は立っているときに、通常は骨盤がやや前傾して少し前に傾いてくれている。
軽く前傾をすることによって腰にナチュラルなカーブができ、そうすることによって歩いたり走ったりするときに、このカーブがインパクトを吸収してくれ、腰の負担を吸収してくれる。
しかし、この大臀筋が硬くなると、後ろの筋肉の長さが短くなってぐっと引っ張られ骨盤の位置が後傾してしまう。
こうすると腰のナチュラルなカーブがなくなりまっすぐになり、インパクトが吸収できなくて腰に負担がかかって腰痛が起きてしまう。
大臀筋の柔軟性チェック
大臀筋に適度な柔軟性がないと、骨盤の位置が決められない。
大臀筋の柔軟性のチェックのしかたは
(1)あぐらをかぐように脚をくずした状態から、片方のふくらはぎを下から両手で抱えこむ
(2)足を手で抱えた状態から、無理をしないで胸と同じ高さに引き寄せる
背筋をすっと伸ばしながら、自分のすねが床に対して平行になるようにする。
平行にできれば、柔軟性がある。
反対側も同じようにしてやってみる
スポンサーリンク腰を動かす動的ストレッチ
腰のナチュラルなカーブ部分の腰椎と骨盤を、意図的に動かす。
左右にゆらゆらストレッチ
(1)椅子に座って両手を横に開き、お尻を浮かせて上体を左右にスライドさせる
ポイントは、上体はまっすぐ床と平行を保ったまま、骨盤をゆらすこと。
自然な呼吸で、20回リズミカルに繰り返す。
バランスボールだとスムーズに骨盤を動かすことができる
前後にゆらゆらストレッチ
続いて、骨盤を前と後ろに動かすストレッチ。
(1)いすに浅く腰かける
(2)お尻の割れ目の一番上の部分の骨(仙骨)をいすの座面に押しあてるようなイメージで、体を丸くする
(3)そこから、坐骨だけで起き上がる
この曲げる(丸くする)伸ばす(起き上がる)の動作を繰り返す。
骨盤を前後させやすければ、カスカスダンスのような手の動きをつけてもよい(手の動かしかたも、人によっていろいろある)。
腰ローリングストレッチ
(1)仰向けになり両手を広げる
(2)膝と股関節を90度に曲げたまま、上げた脚を左右交互に倒す
この動きを20往復繰り返す。
肩が浮いてしまう時は、両肩を誰かに軽く抑えてもらう。
股関節の動的ストレッチ
片脚曲げ伸ばしストレッチ
(1)四つん這いになり、片ひざを胸に引き寄せる
(2)それから、床と平行になる位後に伸ばす
この動きを、リズミカルに繰り返す。目標は20回。
股関節を閉じたままだと、足の付け根に詰まりを感じやすくなる。少し外側に開くと、引き寄せやすい。
背中丸めストレッチ
股関節の動的ストレッチの二つ目は、腰の骨も一緒に動かす。
(1)四つん這いになり、首と背中を丸めながら片膝を胸に引き寄せる
(2)背中をそらしながら足を後ろへ伸ばす
この動きを20回、リズミカルに繰り返す。
体を支えるのが難しい場合は、椅子の座面にひじを当てて行う。
大臀筋のストレッチ
フォームローラーやサッカーボールなどを使った大臀筋のマッサージに続いて、ストレッチが紹介。
太もも引き寄せストレッチ
(1)ひざを立てて仰向けになり、片方の脚を反対側の太ももにかけ、ひざを開く
(2)立てている方の太ももの裏側を両手で抱え、胸に引き寄せて抱えているほうとは反対のお尻の大臀筋を伸ばす
足は深く組まずに、足首をひざにかける程度にする。
ポイントは、痛くなるまで引き寄せずに、自分が一番気持ちいいと思うところで止めておくこと。
両手で脚を引き付けることができない場合は、引き付けるのではなくその足で壁を押すことで胸に寄せてもよい。
椅子に座って行う方法もある。