10月15日の「健康カプセル! ゲンキの時間」で、『絶対続けられる体力作りを紹介』
杏林大学名誉教授の古賀良彦先生によると、やる気がでなかったり続かない人は、脳をだますことが大事という。
また、トレーナーの佐藤健一さんによると、筋肉をだませば簡単に体力作りができるという。
体力とは
広辞苑によると、体力とは体の、作業・運動の能力、または疾患に対する抵抗力のこと。
つまり、体力が落ちると、長時間動けなくなったり、筋力が落ちて足腰が弱くなったり、風邪はもちろん重篤な疾患にもかかりやすくなり、最悪の場合、命を落とす危険もある。
体力作りは、健康に生きていくために欠かすことができない。
そこに立ちはだかる三日坊主という大きな壁を、乗り越えることができるのか?
脳は新しいことにブレーキをかける
古賀先生によると、普段やらないことをやることに、脳は臆病だという。
年齢を重ねると余計に臆病になるので、体力が必要になればなるほど脳は臆病でブレーキをかける。
新しく行うことにブレーキをかけるこの反応のことを、古賀先生は脳ポリスと呼ぶ。
脳は、入浴や歯磨きなどいつも行っていることに対しては慣れているのでストレスを感じないが、新しい物事に対しては、どうやったらうまくいくのかなどいろいろ考えることが脳のストレスになるため脳ポリスが反応。体に無理させまいと、本人の知らぬ間にブレーキをかけてしまう。
そのため、高いモチベーションがなければ元の木阿弥になり、これが新しいことが続かず三日坊主になってしまう原因。
脳ポリスをだましながらトレーニングする
しかし、脳ポリスはだまされやすい。脳ポリスをだましながら体力を作ってしまうのがポイントだという。
番組では、ダンベル運動を好きな映像を見ながら行う場合とそうでない場合とで比較。
なにも見ずに運動する場合は脳がストレスを感じていたが、映像をみながらの場合は体力は使っていても頭は使っていない状態に。
同じトレーニングでもほかに集中できることと組み合わせれば、脳ポリスをだますことができる。
普段の生活の中に体力作りを紛れ込ませると、脳が気が付かずに体力作りを続けることができる。
筋発揮張力維持スロー法
筋肉をだましてトレーニングする方法として筋発揮張力維持スロー法というスロートレーニングを、佐藤トレーナーが教えてくれた。
体を動かすと脳にある脳下垂体から体力作りに欠かせない成長ホルモンが分泌される。
このホルモンは、本来は筋肉に70%異常の負荷を与えないと分泌されないが、ゆっくりした動きのスロートレーニングならば30%の負荷でも分泌される。
そもそも筋肉は、力を入れると圧力で血管が圧迫され虚血状態になる。
その際、ゆっくりした動作で長く筋肉内の血流を制限すると、そこに代謝物が溜まり激しく動いたと体が勘違い。
結果、脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、筋肉が増強、代謝が促進されるという。
だまトレ
脳と筋肉をだましてトレーニングする「だまトレ」のポイントは、
・普段からルーティーンで行っていること
・トレーニングチャンスが多いこと
デスクワークが多い場合のだまトレとしては
(1)いすに座った状態から、片ひざを3秒かけて上げて3秒間キープ
(2)3秒かけてゆっくりと下ろす
これを1セットとし、片足3セットずつおこなう。
続ければ、転倒防止や、血流がよくなるので足腰の冷えの改善にもつながる。
上半身が疲れたときには、ただ肩を回すのではなく
(1)両肩を3秒かけて回し
(2)胸の開いた状態で3秒キープ
3~6セット行えば、猫背の予防や肩こり改善が期待できるという。
一日の大半をテレビ鑑賞に費やす場合の、腹部のインナーマッスルのだまトレは
(1)両手をお腹にあわせて、3秒かけて息を吸う
(2)3秒かけて息を吐き、吐いたときに、おなかをへこませてキープ
(3)さらにおなかをへこませたまま、右へ4秒、左に4秒かけて、身体を振る
これをお風呂のなかで行えば、体幹部の筋肉強化になるだけでなく、免疫力アップ効果も期待できるという。