5月29日の「主治医が見つかる診療所」は、深い呼吸がテーマ。
現代人に多くなっている浅くて速い呼吸では、生きていくうえで欠かせない酸素を十分に取り込めない。
深い呼吸の仕方を身に着けると、代謝や免疫力、血流がアップし、体に良いことばかり。
【関連記事】
・主治医が見つかる診療所 足ブラブラストレッチ、川村流アンチエイジングヨガ「壁ドンストレッチ」「アオサギストレッチ」
浅い呼吸になっていないかのチェック
該当する数が3つ以上あると、浅い呼吸になっている可能性がある。
(1)やる気がでないときが増えたと感じる
(2)寝起きが悪いほうだ
(3)首や肩がよくこる
(4)手や足が冷たく感じやる気がる
(5)姿勢が悪いと言われる
(6)息切れしやすくなった
(7)すぐイライラしてしまう
(5)~(7)のひとつでも該当すると、浅い呼吸になっている可能性がある。
深い呼吸のメリット
免疫力がアップして病気にかかりにくくなる。
代謝がアップして、痩せやすくなる。
血流がアップし、冷えや肩こりが改善する。
南雲先生によると、呼吸は私たちの自律神経をコントロールできる。
巻き肩を改善して見た目も中身も改善する
北里大学病院の高平尚伸先生によると、浅い呼吸の人は巻き肩が多い。
巻き肩は両方の肩が前に出て、体の内側に入り込んでいる状態のこと。
猫背は頭から背中までの縦のラインが前に丸まっているのに対して、巻き肩は左右の肩を結んだ横のラインが内側に丸まっている。
猫背もそうだが巻き肩によって、も姿勢が悪くなり呼吸が圧迫される。
巻き肩チェック
(1)リラックスした状態で立ち、両手を垂らす
手の甲が前を向き、中指まで見えている人は巻き肩の可能性がある。
大胸筋ストレッチ
巻き肩になると大胸筋が縮こまるので、ますます動きが悪くなる。
ストレッチで胸を広げて、これを改善する。そのやりかたは
(1)手を体の後ろで組み、できるだけ大きく息を吸い込む
(2)10秒ほどかけてゆっくりと上を向き、息を吐きながら腕を上げていく
肩甲骨を寄せるように意識して行う。
(3)この状態で大きく2回ほど呼吸する
手を組めない人をタオルを使ってもよい。
タオルを使った巻き肩改善ストレッチ
(1)タオルを肩幅よりやや広めにもつ
(2)タオルが頭の後ろを通るよう、両肘を曲げられるところまで曲げる
このとき、胸をなるべく張る。
(3)頭の後ろでタオルの上げたり下げたりを、数回繰り返す。
上山医師によると、肩甲骨だけは浮いていてどこの関節ともついていなく、筋肉だけで吊らされていて、自由度が大きい分だけ崩れやすい。
また、肩甲骨周辺には褐色脂肪細胞があり、新陳代謝に関係してものすごいエネルギーを消費するという。この褐色脂肪細胞を増やすと太らない体質になるという。
高梨沙羅のポーズ
南雲先生のおすすめは、高梨沙羅選手だけではないがジャンパーの空中姿勢のようなポーズ。
(1)手の平を外に向ける
(2)そこから両腕をうしろに引き上げる
肩甲骨を寄せることを意識して行う。
浅い呼吸の改善するキーは横隔膜
文京学院大学大学院の柿崎藤泰教授によると、浅い呼吸を改善するキーポイントは横隔膜。
横隔膜はみぞおち下にある膜状の筋肉で、呼吸に大きな役割を果たしている。
肺の周りにある横隔膜などの筋肉で肺を動かしているので、横隔膜の動きが悪いと呼吸が浅くなる。
姿勢の悪さ、加齢による筋育の衰え、体のゆがみなどで横隔膜の動きが悪くなってしまう。
横隔膜の動きチェック方法
メジャーでみぞおちの周囲を測ることで、横隔膜がしっかり動いているか確認することができる。
(1)メジャーをみぞおちのところにひと巻きする
(2)息を最大限に吐き切ってサイズを測定する
(3)今度は、息を最大限に吸ったときのサイズを測定する
この差が3センチ以下だと浅い呼吸の可能性が大。3~5センチは浅い呼吸の可能性あり。5センチ以上だと正常。
寝るだけ横隔膜伸ばし
(1)仰向けになってイスに足を乗せ、腰と膝が90度に近い状態になったら、スタンバイOK。
(2)お尻の下に丸めたタオルを敷く
お尻を高くすると内臓が頭のほうへ下がり横隔膜を押し上げ、横隔膜が本来の柔軟性を取り戻す。
(3)胸とおなかが同時に膨らませるように意識して、ゆっくり深呼吸を10回行う。
くわばたりえさんが行っていたように、片手をおなか、もう一方の手を胸にあてながら行うとやりやすい。
朝と晩1日2回でOK。
朝に行えば、より酸素を多く取り込めるようになるので、疲れにくい体で1日過ごせるようになる。
夜寝る前に行うと、深い呼吸のまま睡眠に入れるので、その日の疲れをしっかり取ることができるという。
楽しみながら深い呼吸
周東寛先生によると、みんなでカラオケを歌うのが良い。できるだけ1フレーズをひと息で長く吐いて歌える曲がおすすめ。
腹式呼吸をしながら同時に声を出す「腹式発声」のやりかたは
(1)おなかに手を当てて、鼻から息を大きく吸い込む
おなかを膨らませることを意識しながら吸う。
(2)大声で「あー」と12秒間発声する
(3)同じように鼻から息を大きく吸い込んだら、口をできるだけすぼめて「おー」と12秒間発声する
コメント
[…] 前半の深い呼吸に続いて、後半は体の柔軟性についての特集。 […]